脳疲労について

あなたは脳疲労についてご存じですか?

なんとなく聞いたことがあるという方もいるかもしれませんが、脳疲労はうつ病などのメンタル不調やさまざまな体調不良と深い関りがあります。

痛みや自律神経症状に関しても例外ではなく、脳疲労が深く関与しています。

ここでは、脳疲労についての知識を身に付け、あなたがお悩みの症状の解決に活かして頂ければと思います。

脳疲労とは

はじめに結論からお伝えします。

脳疲労は、書いて字の如く「脳が疲労している」状態です。それによって様々な機能が正常に作用しなくなります。

言い換えると、脳疲労とは「脳代謝バランスの偏り」を言います。

脳というのは全体でほぼ一定に血流が保たれているので、どこか一か所で興奮が起こると、他のどこかで血流の低下が起こります。こういう状態が短時間で収束することを繰り返すのが人間が生きているという事なんですが、特定の領域が過剰に働き続けてしまうのが問題なんですね。

身体に置き換えてみるとわかりやすいです。休まず走り続けていると、筋肉などが疲れて思うように機能しなくなり次第に走れなくなります。(これに関しても脳が関与しています)

同様に、脳も働きすぎると疲れて正常に機能しなくなるという事をご理解いただければと思います。

脳について

脳疲労について知るためには、脳について知らないといけません。

休まず働き続けている

脳は、24時間休まず働き続けています。会社で言うとブラック企業ですね。

脳を使うというと、デスクワークしたり、勉強をしたり、知的な活動をしているイメージがわくかと思いますがそれだけではありません。運動をしている時や、ぼーっとしてい時、寝ている時でさえ働き続けています。

例えば運動をしている時は、

・筋肉を動かす指令を出す
・適切な脈拍で全身に血液を送り出す
・呼吸の調節をして酸素を取り込む
・体温が上がったら汗を出して身体を冷ます

など、身体をベストな状態に保つために様々な指令を出し続け、働き続けているのです。

ぼーっとしている時も、アレコレと雑念が浮んできたり、思考活動しています。

寝ている間も、心臓や呼吸は止まらず動き続けていますし、食べたものは消化したりしているので、脳は働き続けています。

酸素欠乏に弱い

脳という器官(臓器)は、極めて酸素欠乏に弱いです。

心停止などにより脳への血流(酸素)が途絶えると、脳の細胞に血液中の酸素やエネルギーなどが供給されなくなります。すると、約10秒で脳細胞は酸欠状態となり意識消失、エネルギー源であるブドウ糖も5分と持ちません。9分も経つと生還は厳しいとされています。

だからこそ、心停止などになった際は、救急車が到着するまでの一時救命措置(心臓マッサージ、AED)が重要となるわけです。

臓器移植を例に挙げると、心臓、肺、肝臓、腎臓などは体外に取り出され血流に伴う酸素供給が絶たれても一定以上生き長らえるわけですが、脳においては数分も耐えることが出来ません。

他の臓器と比較しても、脳が酸素欠乏にめっぽう弱いことが分かると思います。

生命へのリスク

脳疲労が私たちの身心にどのような影響を及ぼすかご存じでしょうか。

脳疲労を放置すると、生命活動を維持する機能(命に関わる機能)まで影響を及ぼす可能性がありますので、それらについてご理解いただければと思います。

私たちは、身体を周囲の環境に適応させ身心を安定させる為の「ホメオスタシス(生体恒常性)」という自然に備わった機能を持っています。

ホメオスタシス(生体恒常性)

気温、気圧、湿度などの外部環境の変化や、生活習慣の乱れ、肉体的・精神的ストレスなどにより多少の負荷がかかっても体内の環境を一定の状態に維持しようとはたらく仕組みのこと。

身体の内外からさまざまなストレスが加わりホメオスタシスが乱れそうになった時、3つのシステムが私たちを守ってくれます。

それは、自律神経内分泌免疫の3大システムです。

寒暖差で風をひかないように体温調節したり、目に見えないウィルスから身を守ったり、ストレスやプレッシャーに耐えたりできるのは、この3つのシステムが正常にバランスよく機能しているからこそできるんです。

しかし、脳疲労が蓄積すると、このシステムのバランスが乱れてホメオスタシスの機能が低下してしまいます。

では、このシステムの機能が低下するとどのような事が起こるのでしょうか。

自律神経の乱れ

自律神経は、中枢自律神経線維網(CAN)といった脳内のネットワークが担っていて、全身に張り巡らされています。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経は活動時に、副交感神経はリラックス時によく働き、性質としては車のアクセルとブレーキのそれに似ています。

ホメオスタシスが正常に機能しているときは交感神経と副交感神経のバランスが取れていますが、脳疲労が蓄積することでバランスが乱れてしまうことがあります。

この状態が長く続くと自律神経失調症となり、疲労感、抑うつ、強い不安、不眠など、身心に不調が生じます。

中枢自律神経線維網(CAN)

かつては、自律神経の中枢は視床下部であるとされてきたが、視床下部を含む脳内のネットワークであることが近年の研究で明らかになった。

内分泌(ホルモンバランス)の乱れ

自律神経の中枢であるCANには視床下部も含まれ、この視床下部はホルモン分泌も担っており内臓の働きにも関与しています。

これらの乱れは、イライラや意欲の消失、肌荒れや眠気、胃腸の不具合や生理不順(女性)などの不調として現れます。

免疫の低下

自律神経や内分泌系が乱れると免疫系にも影響が及び、免疫の低下にもつながります。

ウィルス等、感染時の症状の差も、基盤にある脳疲労の大小によって左右されるかもしれないですね。

免疫を低下させないためにも、日頃から脳疲労を貯めないように気を付けたいところです。

このように、自律神経系、内分泌系、免疫系は互いに影響しながら、生体のホメオスタシスに寄与しています。

しかし、脳疲労状態が慢性化すると身心に様々な機能不全が生じます。

それを放置すると、心筋梗塞、脳梗塞、感染症、がん等、生命を脅かす深刻な病気につながるリスクも高まりますので注意が必要です。

脳疲労のサイン

少し脅かしてしまう内容になってしまいましたが、脳が生命活動に関与していることは事実ですので頭に入れておいても決して損はないです。

しかし、ビクビクしながら生きていくのも正直シンドイところがあると思います。

そこで、脳疲労のサインにいち早く気付くことが出来たとしたらどうでしょうか。早めに何かしらの対処ができたら心強いと思いませんか?

本項では、そんなあなたの心の声にお応えして「脳疲労のサイン」について詳述していきます。

感覚統御不全

痛み

感染や外傷を除いた殆どの痛みが該当する

しびれ

痺れは、二つに大別できます。

ひとつは生命を脅かすもので、もうひとつは生命を脅かさないものです。

五感機能不全

視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の異常

※すべての五感異常が脳疲労によるものというわけではなく、脳疲労によって引き起こされるこれらの症状も存在するという意。

疲労感のマスキング

本来感じるべき疲労感を感じることが出来ない状態。

自分以外の誰かが同じ境遇であれば、疲労を感じるかどうかを考えてみると理解しやすい。

運動機能不全

ぎっくり腰/寝違え/四十肩・五十肩

いわゆる「痛くて動かせない」状態。

躓つまづき/転倒/筋力低下  

ちょっとした段差で躓く、転倒する。

姿勢制御や筋協調性の乱れ

端末操作を間違える(楽器やパソコンのタイピング等)、イップス、誤咬(口唇を間違って噛むこと)、ペダルを踏み間違える(アクセルとブレーキ)、正座がしにくい、関節拘縮、こわばり、筋痙攣、震え、骨格変位(ストレートネックや変形性関節症を含む)、リズム感の低下等

精神機能不全

記憶力・思考力・集中力の低下

攻撃性亢進(怒りっぽい)

不眠

気分障害(うつ病等)

認知症

自律神経不全

冷え/火照ほてり

脈の異常

不整脈、頻脈、遅脈

発汗異常

運動していないのに大量の汗をかく、もしくは、まったく汗をかかない等

まとめ

いかがでしたか?

あなたの症状は、脳疲労のサインに該当していたでしょうか?

もし該当する症状があったなら、脳疲労ケアを強くおススメ致します。

是非、他の記事もぜひご参考になさってください。

コメントや質問も受け付けておりますのでお気軽にどうぞ。

それでは。

タイトルとURLをコピーしました